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2023年度 入学式告辞

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新入生の皆さん入学おめでとうございます。群馬大学を代表して皆さんを心から歓迎いたします。

また、ご家族や関係者の皆様におかれましても、心からお祝い申し上げます。

今年度は、群馬大学のルーツである小学校教員伝習所設立から百五十年という節目の年にあたります。このような節目の年に入学された皆さんには、群馬大学が新たな未来に向かうための第一歩として、また、皆さんがそれぞれの未来へ向かうため学問に励み目標に向かって自らを磨き大きく成長されることを願います。

さて、大学院や専攻科に入学する学生の皆さんにとっては、もう当たりまえのこととは思いますが、大学の授業について考えてみたいと思います。主に座学で行う授業を「講義」と言います。この「講義」には「大学などで、教授者がその学問研究の一端を講ずること」というような意味があります。普通、実験や演習に対比していいます。しかしながら、この「座学である講義」を文字どおり「座って学んでいる」だけの受動的な学びでは身につく知識やスキルは十分とは言えません。本学においては、アクティブラーニング等様々な工夫を凝らし、学生の皆さんの成長の一助となるよう学びの場を提供いたします。皆さんはこの「座学」であっても積極的に授業に参画してください。

皆さんの多くは高校三年間の殆どをコロナ禍の状況下で送り、友人や先生方とも距離を置いた学校生活を強いられ、クラブ活動なども大きく制限された辛い日々を過ごしてきたと思います。大学は対人関係を学ぶ場としても大切です。群馬大学ではコロナ禍も大分落ち着いて来た状況を鑑み、感染予防対策を十分に講じた上で、授業はできる限り対面で実施いたします。また課外活動もある程度の制限は課さざるを得ませんが なるべく充実した活動ができるようにしたいと考えています。 

 

共同教育学部に入学する皆さん、共同教育学部のルーツは、先ほど話をした群馬大学のルーツである百五十年前に設立された小学校教員伝習所に行き着きます。皆さんが入学する共同教育学部は、本学と宇都宮大学とで設置する全国初の共同の教育学部となります。皆さんには、卒業単位の一部を宇都宮大学が開設する科目をオンラインで受講し、学びを深めていただきます。

また、群馬県及び県内各市の教育委員会や小学校・中学校と連携しながら一年次から教育現場での実習を体験するなど実践的なカリキュラムにより先進的な教育を行っています。

大学院教育学研究科に入学する皆さん、教育学研究科は複雑・多様化する学校教育の課題に対応できる教員になるため、より高度な専門性と豊かな人間性・社会性を備えた教員を養成します。

特別専攻科に入学する皆さん、大学において修得した基礎の上に障害児に関する高度の専門教育を教授します。

 共同教育学部・大学院教育学研究科、特別専攻科に入学する皆さんは、児童・生徒から尊敬され慕われる立派な教員となるために、研鑽を積み大きく成長してください。

 情報学部に入学する皆さん、情報学部は社会情報学部と理工学部電子情報理工学科情報科学コースにおいて実施してきた教育を統合して、令和三年度に設置した学部です。

科学技術と人間社会の調和が求められる持続可能社会の実現において、情報を基軸とした文理横断型の教育により、仮想空間と現実空間が融合する超スマート社会であるSociety 5.0を支えIoT、ビッグデータ、統計的解析手法等のスキルを持ち、人文科学、社会科学、自然科学の知識を有した人材を育成します。

大学院社会情報学研究科に入学する皆さん、社会情報学研究科は平成十年度に荒牧キャンパスに設置されました。社会情報学の深化と発展を目指し、行政、企業、NPOなどの組織における意思決定に具体的・実践的に関与できる「高度専門職業人」の育成と 人間と情報社会の諸問題や各組織のあり方を考究できる「実践的研究者」の養成を目的としています。

最近の情報技術と情報機器の進化には驚くべきものがあり、人工知能、AIやビッグデータの活用が毎日のように話題に上るなど大量の情報が発信され活用される情報化社会が実現しています。

情報学部・大学院社会情報学研究科に入学する皆さんは、急激に変化する情報化社会をリードして行く実力を身につけてください。

医学部に入学する皆さん、医学部は昭和十八年に設置された前橋医学専門学校が前橋医科大学となり発展してきたものです。

医学部には、医学科と保健学科があります。地域の医療や高度医療、さらに先端的医学研究を担う医師、看護師、保健師、助産師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士などの医療人材を養成しています。

大学院医学系研究科に入学する皆さん、医学系研究科では、附属病院及び生体調節研究所等と連携し、がん、生活習慣病、神経難病をはじめとする病気の原因解明や治療に向けて先端的研究が行われています。

大学院保健学研究科に入学する皆さん、保健学研究科は平成二十三年度に設置されました。これまで行ってきたチーム医療のグローバルな推進活動により群馬大学は世界保健機関WHOからチーム医療に関するコラボレーティングセンターに指定されています。

近年では、新型コロナウイルス等未知のウイルスが私たちの社会に度々出現し人間に深刻な被害を与えるものも少なくありません。医学部、医学系研究科、保健学研究科では、これら感染症に対応できる人材養成も目指しています。

また附属病院は、平成二十六年に判明した医療事故を真摯に受け止め、群馬を中心とする北関東の地域医療の基幹病院として患者さんお一人おひとりに安全・安心で質の高い医療を提供する患者本位の病院を構築する取組を進めてきました。

医学部、医学系研究科、保健学研究科に入学する皆さんは患者さんやご家族の大きな期待をしっかり受け止めて医学保健学の知識、医療技術の修得のみならず医療の倫理を身に着けて医学保健学、医療の勉強に邁進してください。

理工学部に入学する皆さん、理工学部は大正四年に開設された桐生高等染織学校から発展してきたもので、百年を超える歴史がありますが、これまでの学問分野にとらわれない視点を持つ人材を養成します。

大学院理工学府に入学する皆さん、理工学府では多様化・複層化が進化する産業活動における諸課題に対して、俯瞰的なものの見方と、総合的実践力独創力を発揮し、社会からのニーズに応えることのできる高度理工系専門人材を育成します。

理工学部と大学院理工学府では低炭素社会や省エネルギー社会を実現するテクノロジーの研究や防災の研究など様々な研究を行っています。近年、日本では大きな自然災害が発生しておりこれらにより多くの人命や財産等が失われております。

皆さんは、先端的な研究に触れ、あるいは自ら研究に参画することを通して次代を担う科学者、技術者としての基盤を作ってください。

学部新入生の皆さんは、専門教育の前にまず教養教育を荒牧キャンパスで受けることになります。「論語」に「学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し」とあります。 「思う」というのは「何が重要であるかを認識すること」で、「学ぶ」というのは、「これまでに築き上げられた客観的知識体系を学ぶ」ということだと思います。「何が重要であるかを認識すること無く、いくら客観的知識体系を学んでも実りある結果は得られない、また何が重要であるかを認識していても、客観的知識体系の裏付けが無ければ、発展することは望めない」ということです。近年話題となっているChatGPTなどの対話型AIの発達により、客観的知識体系は比較的容易にアクセスし 発信できるようになりました。しかしアクセスできた知識体系が正しいものかどうか またそれが正しいものとしてどのように使えば良いかを的確に判断する力が求められます。緑豊かな荒牧キャンパスでの一年間を有効に使い、教養教育を通して主体的に的確な判断をする力を養うとともに、豊かな人間性を養って社会で活躍するための基盤を作ってください。

そのためには、勉学だけでなくサークル活動やボランテイア活動などを通して、また さらに本学が大学基金を用いて支援している海外への留学などを積極的に活用して国際的に通用する豊かな人間性を養ってください。

大学院や専攻科に入学する皆さんは、これまでに培った人間性や知識・技能をさらに高め社会をより良い方向へと革新していく実力を身につけたリーダーとなってください。

大学の外に広がる世界は多くの課題を抱えています。

日本では、少子高齢化、地方の衰退、国際競争力の低下など、世界では新型コロナウイルスをはじめとする新興感染症、地球温暖化、資源の枯渇、食糧問題、そしてロシアによるウクライナ侵攻などたいへん深刻な状況です。  

 国連サミットでは「SDGs」と呼ばれる十七の課題を解決するための目標を掲げています。これは、人類の一員である私たち一人一人が取り組むべき課題でもあります。 また、未来を担う子供たちをはじめ、何の罪も無い人々が傷付くことが無いような平和な世界を築いて行かなければなりません。

「群馬の地に根ざし 知的な創造を通して世界の最先端へとチャレンジし、二十一世紀を切り開いて行く大学」を目指す群馬大学は 「群を抜け 駆けろ 世界を」という キャッチフレーズを作りました。皆さんは、この「群を抜け 駆けろ 世界を」の心意気を持って、日本や世界でリーダーとして活躍する人物となるようこれからの学生生活を送って下さい。

これから始まる群馬大学での日々が、皆さんにとって実り多いものとなることを祈念致しまして入学のお祝いの言葉と致します。

                                                                                                               令和五年四月五日

                                                                                               群馬大学長 石崎泰樹

 

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