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遺伝子組換えでナノポアの大きさ自由自在に~様々な構造のDNA検出に成功~

[CATEGORY] プレスリリース, 受賞・成果等, 報道発表, 新着情報 [tag]

理工学府分子科学部門 神谷厚輝助教と同大学物質・生命理工学教育プログラム博士前期課程2年生 登坂俊行は、細胞膜上の小さな穴(ナノポア)を形成するタンパク質のポアサイズ(穴の大きさ)を遺伝子組み換えにより改変し、様々な構造のDNA検出に成功しました。

この成果は、米国化学会のACS Applied Nano Materialsに掲載され、その雑誌の中表紙に採択されました。

ナノポアを形成するタンパク質であるOuter membrane protein-G (OmpG)では、通常14本のβストランド(鎖状につながったアミノ酸配列)が樽状配向してナノサイズのポア(ナノポア)を形成します。このβストランドの本数を遺伝子組換えにより増減させたところ、βストランド数の本数に応じてポアサイズが改変できることを明らかにしました。さらに、遺伝子組換えを行ったOmpGのポアサイズの違いにより、形状の異なるDNAの検出に成功しました。

本件のポイント

  • ナノポアを形成するβストランド(鎖状につながったアミノ酸配列)数の増減によりポアサイズの異なるナノポアタンパク質を構築できる原理を理解。
  • ナノポアの直径の違いにより、形状の異なるDNAの検出に成功。

本件の概要

OmpGなどのナノポアタンパク質注1は、人工細胞膜に挿入することで生体分子(特にDNA)の高感度検出が可能です。この検出は、人工細胞膜を生体分子が通過する際、膜上のナノポアがイオンの流れを阻害することを利用しています。ナノポアタンパク質はその種類ごとに機能やポアサイズが異なります。様々な大きさの生体分子を一分子検出するためには、タンパク質としての性質が揃った、様々なポアサイズをもつナノポアタンパク質の開発が必要となります。

今回は、バレル状(樽状)のナノポアを形成するOmpGに着目し、バレルを構成するβストランド注2の本数を遺伝子組換えにより増減させることで、OmpGのポアサイズの改変に挑戦しました。改変型OmpGを大腸菌から発現・精製を行い、野生型と改変型のポアサイズやイオンの透過量をパッチクランプ法注3により検討しました。

その結果、ポアサイズはβストランド数に依存して改変したことが確認され、イオンの透過量はポアサイズとナノポアの内側表面のアミノ酸の電荷やアミノ酸のかさ高さに影響する原理を理解しました。さらに、改変型OmpGを用いて二本鎖DNAやT字分岐DNAの一分子検出にも挑戦し、ポアサイズの違いにより、異なる形状のDNAを認識できることを明らかにしました。

本研究で、ナノポアタンパク質のポアサイズに関する知見が蓄積され、今後ポアサイズが厳密に制御された高感度なバイオセンサとしての開発が期待されます。

本成果は、2022年5月27日に、ACS Applied Nano Materials誌に掲載されました。

発表雑誌

  • 雑誌名:ACS Applied Nano Materials
  • 論文題名: Modified Outer Membrane Protein-G Nanopores with Expanded Trucated β-Hairpins for Recognition of Double-Stranded DNA
  • 著者:Toshiyuki Tosaka, Koki Kamiya
  • DOI番号: https://doi.org/10.1021/acsanm.1c04417

謝辞

本研究は、日本学術振興会(JSPS)科研費 挑戦的研究(萌芽) JP21K19039、新学術研究(公募)JP20H04692、卓越研究員事業、中谷医工計測技術振興財団 技術開発研究助成[奨励研究]からの支援を受けて行われました。

用語

(注1)ナノポアタンパク質

細胞膜上に存在し、水溶性の分子が透過できる小さな穴(ナノポア)を形成することで、細胞内外の物質輸送を担う。

(注2) βストランド

疎水性アミノ酸残基が鎖状につながったアミノ酸配列であり、互いに相互作用し、シート状の構造やバレル状の構造を形成する。

(注3) パッチクランプ法

ナノポアやイオンチャネル内のイオンの流れを電気的に測定する方法。

プレスリリース

遺伝子組換えでナノポアの大きさ自由自在に~様々な構造のDNA検出に成功~

関連リンク

本件に関するお問い合わせ先

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研究に関すること

群馬大学 理工学府分子科学部門 生命分子機能化学研究室
助教 神谷かみや 厚輝こうき
Tel:0277-30-1342
E-mail:kamiya◎gunma-u.ac.jp

報道に関すること

群馬大学総務課広報係
Tel: 027-220-7010
FAX: 027-220-7012
E-mail:s-public◎jimu.gunma-u.ac.jp (係共通)

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