大学院理工学府 電子情報・数理教育プログラムの髙木美咲さんが、第37回多値論理とその応用研究会にてMVL論文賞を受賞しました
2024年1月6日に那覇市で開催された「第37回多値論理とその応用研究会」において、理工学府電子情報部門 弓仲研究室所属の髙木美咲さん(受賞当時 修士2年)がMVL論文賞を受賞しました。受賞対象となった「符号間干渉を利用したRelaxation DACの考察」は、研究室同期の石田凪斗さんとの共同研究成果をとりまとめたものです。
デジタル-アナログ変換器 (DAC) は、実世界のアナログ信号とのインターフェースとして重要な構成要素であり、オーディオやスマートフォンなどで広く使用されています。DACの実現方法として、抵抗とキャパシタからなるローパスフィルタの応答波形によって生じる符号間干渉を活用する新たな方式であるRelaxation DAC (ReDAC) が近年提案されています。本発表では、ReDACの動作速度の検討、複数入力加算器への応用、さらに多値シリアルデータのアナログ変換への適用を新たに提案しました。本来、デメリットとされていた符号間干渉による波形劣化をDA変換に積極的に活用するという提案手法の新規性・有効性、および発表態度が高く評価され、受賞に至りました。
髙木さんは、この春より半導体・電子回路関連の企業に技術者として就職しており、学生時代に培った能力を活かし、今後の一層の活躍が期待されます。