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【プレスリリース】食糧廃棄物由来のバイオベース化合物から「賢い」材料を創成 ―高硬度とpH応答変色機能を両立した次世代バイオベース材料の開発 ―

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プレスリリース資料はこちら

本学の荒川総羽氏(2025年度博士前期課程卒)、粕谷健一教授、橘熊野教授らの研究グループは、高い耐熱性と機械強度を誇る高性能プラスチック「ポリケトン」に、食糧廃棄物由来のバイオベースユニットを組み込むことで、これまでにない多機能なバイオベース材料を開発しました。本研究の成果は、2026年4月4日(現地時間)に国際学術誌「European Polymer Journal」に掲載されました。

1.本件のポイント

  • 食糧廃棄物(トウモロコシの芯など)から誘導されるビフランユニットを戦略的に導入した、新しいバイオベースポリケトンの合成に成功。
  • 従来のエンジニアリングプラスチックの課題であった機能性の付与を実現。
  • 世界最高レベルの鉛筆硬度5Hと、pHに応じた鮮やかな可逆的変色機能を両立。
  • スマートコーティングや繰り返し利用可能なpHセンサー材料として、持続可能な社会(GX)への貢献が期待される。

2.本件の概要

自動車のエンジン部品や電子機器などに使われる高性能なプラスチックは、その頑丈さゆえに、周囲の変化に反応するような機能を後から追加することが難しいという性質がありました。群馬大学の研究グループは、トウモロコシの芯などの食糧廃棄物から生産されるフルフラールという化合物を使い、「賢い」バイオベース材料を開発しました。本研究で導入した植物由来の化学構造は、硬くて平らな構造を持っており、高分子材料の骨格に組み込むことで、材料に以下の特徴を与えます。

  1. 自動車の塗膜に匹敵する硬さと熱への強さ
    この材料を表面コーティングとして使用すると、鉛筆硬度5Hという高い表面硬度を示します。これは自動車の塗膜と同程度の傷つきにくさであり、一般的なバイオプラスチックと比べて非常に硬い表面を作ることができます。また、380°Cという高い温度まで耐えられる熱への強さも備えています。
  2. 環境の変化を色で知らせる機能
    周囲の酸性・アルカリ性の変化(pH)に反応して、青・緑・淡黄色の間で色が変化します。これは、一度変わっても何度でも元の色に戻すことが可能です。この変色は、プラスチックの構造が特定の環境下で光を出す性質(蛍光)が変化することによって起こります。
  3. 繰り返し使えるセンサーへの応用
    この材料をペットボトルと同じ素材(ポリエチレンテレフタレート)と混ぜ合わせることで、「何度でも繰り返し使えるpHセンサーフィルム」を作ることができます。

この新しい材料は、食糧廃棄物由来の化合物を使いながら、塗膜や特殊なセンサーなど、「耐久性」と「検知機能」の両方が求められる分野での利用が期待されます。 研究グループは、 群馬県企業局再生可能エネルギー・脱炭素化研究開発等助成金「群馬県のGXを加速する地域資源活用新産業創出プラットフォーム整備 」事業 において、県内産の未利用バイオマス資源からの原料となるフルフラールの生産を目指しています。この原料生産技術と、今回開発した高機能プラスチック合成技術を融合させることで、群馬県内での新たな産業振興へとつながることを期待しています。

3.掲載先

雑誌名 :Eurpean Polymer Journal
公開日 :2026年4月4日
題名 :pH-responsive halochromic biobased polyetherketones incorporating a bifuran unit
著者名 :Sowa Arakawa, Ken-ichi Kasuya, Yuya Tachibana
URL:https://doi.org/10.1016/j.eurpolymj.2026.114712

4.発表者情報

群馬大学 大学院理工学府
荒川 総羽 博士前期課程在学(研究当時)
粕谷 健一 教授
橘 熊野 教授

5.研究助成

本研究は、下記支援により実施されました。

  1. JST 未来社会創造事業/探索加速型/地球規模課題である低炭素社会の実現「「ゲームチェンジテクノロジー」による低炭素社会の実現」 「高分子材料におけるベンゼン環からビフラン骨格への転換」JPMJMI19E9
  2. JSPS 基盤研究(B)「バイオベース由来オリゴフラン骨格の構造と材料特性の解明」24K03113
  3. 群馬県企業局再生可能エネルギー・脱炭素化研究開発等助成金「群馬県のGXを加速する地域資源活用新産業創出プラットフォームの整備」
    https://gxpj.events.gunma-u.ac.jp/overview/future.html

6.本件に関するお問い合わせ先

<研究に関すること>
 群馬大学 大学院理工学府分子科学部門/食健康科学研究科
 教授 橘 熊野(タチバナ ユヤ)
 E-MAIL:tachibana@gunma-u.ac.jp

<群馬県企業局プロジェクトに関すること>
 群馬大学再エネプロジェクト事務局
 HP: https://gxpj.events.gunma-u.ac.jp/
 E-MAIL:54d7c4fc.gunmauacjp.onmicrosoft.com@apac.teams.ms

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