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卒業生インタビュー卒業生インタビュー

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理工学部の先輩に聞く

地域住民を災害から守ると共に、
河川環境の保全に取り組んでいます

金井 翔平さん Kanai Shohei

国土交通省 関東地方整備局渡良瀬川河川事務所勤務
工学部 社会環境デザイン工学科(当時)2013年度卒業
大学院理工学府博士前期課程 環境創生理工学教育プログラム 2016年度修了、大学院理工学府博士前期課程環境創生理工学教育プログラム 2015年度修了
(群馬県立伊勢崎高等学校 出身)

先生の丁寧な指導や研究室での真剣な議論で、充実した研究を行えました

土木に興味を持ったきっかけは、2004年の新潟県中越地震の被害をニュースで目にしたことです。自然災害とどう向き合えば良いのかを将来勉強したいと考えるようになり、群馬大学の社会環境デザイン工学科であれば防災のあらゆることを学べると思い、受験しました。高校生の頃は、まだ具体的になりたい職業までは決まっていませんでしたが、当学部の就職の強さも非常に魅力的でした。大学で土木や災害の対策を学びながら自身の将来をじっくりと考えることに決めました。

大学で学ぶ中で、自然災害等が起きる前に土木構造物がどのように維持管理されているかを勉強したいと思い、構造研究室の配属を希望しました。構造研究室では、『構造物を壊すことなく健全度を評価するための非破壊検査』に関する研究を行っていました。やりがいはありましたが、大変難しい研究でした。先生の丁寧なご指導のおかげもあって、学会で発表する機会も頂いたことに、今でも感謝しています。

研究室では、「課題を解決するためにどうすれば良いか」ということを先生と研究生が一丸となり真剣に向き合いました。高校までは各々が自身の目標のために勉強していたイメージですが、大学は研究テーマの違いはあっても皆で議論しながら学ぶことが醍醐味であり、大きな違いの一つだと思います。人とコミュニケーションを取りながら何かをすることは、人生においてずっと必要であり大切なことです。時にはお互いヒートアップしてしまうこともありましたが、それはお互いが真剣に向き合ったからです。研究室で過ごした日々は、私の人生の糧となっています。

私が就職した国土交通省関東地方整備局は、関東一都八県のエリアを管轄する国土交通省の地方支部局です。河川や道路などの社会資本の整備や維持管理を通じて、人々の安全・安心と生き生きとした暮らしをサポートしています。現在は、群馬県桐生市や栃木県足利市などを流れる渡良瀬川の河川管理者として、堤防の必要な高さや幅が不足している箇所の築堤(堤防の嵩上げ・拡幅)や維持管理工事の監督などを行っています。また、河川環境や利用に関する業務も担当しています。2024年12月にオープンした観光交流施設「わたらせリバープラザ」(栃木県足利市)は、国で造成したスペースを利用しており、官民一体となって整備を行ったところです。人が利用する場所でないと、川にごみが捨てられたり、異常の発見が遅れたりします。災害から人を守ることは当然ですが、川との共存も大切であり、国としても川を適正に利用してもらう取組を進めています。災害対策を進める上でも河川環境の保全は不可欠であり、そのような整備を考えることは難しいですが、楽しいです。

就職してからも学ばなければならないことが多くありますが、大学では、その「学ぶ力」を身につけられると思っています。私もそうでしたが、漠然とした夢しかなくても、いろいろな選択肢が見つけられると思いますので、ぜひ群馬大学に入学し、実現したい夢を見つけていただければと思います。

※この画面の情報は、全て取材した時点のものになります。