平成23年度地域貢献事業
医学系研究科,医学部附属病院、保健学研究科 慢性痛患者と高齢者の転倒防止ならびに疼痛緩和リハビリテーション促進事業

平成23年度地域貢献事業

担当者 : 医学系研究科(麻酔神経科学),医学部附属病院(緩和医療委員会) 齋藤繁 教授,
     保健学研究科(リハビリテーション学) 渡邊秀臣 教授

事業概要

 群馬大学を取り巻く地域社会には、高齢者や慢性的な疼痛罹患者が多数生活しており、多くの不安を抱えながら日々の生活を送っている。 疾病や障害が積極的な加療を必要とする時には、群馬大学医学部附属病院を含む地域の病院・診療所で治療の対象となるが、比較的体調の安定している時期には、医療機関での医療とは別に自立的な生活を行うためのリハビリテーションが必要である。そうした方々は、外出には非常に消極的で、社会との交流も乏しい状態で過ごされることが通常だ。しかしながら、医学知識のある病院スタッフが慢性痛を持ちながら生活するためのコツを指導し、転倒防止・自立生活維持のためのリハビリテーション指導をすることで、外出への不安は軽減し、より積極的な社会活動も可能になると考えられる。 本企画では、医療関係者から福祉関係者、介護担当者等に、慢性疼痛罹病者に生活支援を行う場合の医学的注意事項を講義し、そうした方々の活動範囲拡大を安全に図るために有意義と考えられる講習会を実施した。さらに、同じ悩みを持つ方々を集めた勉強会や合同散歩等を企画し、情報交換の場を提供することを目的とした。

実施事業等

 申請者を中心とする群馬大学医学部附属病院疼痛緩和チームでは、これまで、手術前後の疼痛緩和診療とともに、慢性疼痛・がんの痛みに苦しむ患者さんに対する緩和診療、リハビリテーションに取り組んできた。また、ロボット工学を応用した福祉機器を現場に応用しての療養プラン、地域医療機関と共同での転倒防止講習会等を検討している。これらの条件を活かして、ボランティア医師・看護師の集団である屋外行事医療支援チームで、屋外活動時の医療支援を行った。地域の医療機関と群馬大学との共同事業「慢性痛患者と高齢者の転倒防止ならびに疼痛緩和リハビリテーション促進事業」を実施した。

 この事業により、本学の社会貢献度をアピールすることができたと考えられる。また、地域の知の拠点として、文化を育み、豊かな地域社会を創るために貢献できたとも考えられる。

期待される成果

 群馬大学周辺の慢性疼痛罹病患者、高齢者の健康増進、健康管理、社会活動を補助することにより、住民に直接的な利益があるばかりでなく、地域のイメージアップ、活性化にも大きく寄与したと考えられる。社会活動、屋外活動における健康管理、ADL向上は国民の強い関心事であり、それに地元前橋工科大学、転倒骨折予防医学センターと共同で取り組むことで地域研究機関と群馬大学の社会貢献度を一層高めることが期待できる。

 群馬県の地域住民(特に慢性疼痛罹病者や高齢者)の活動範囲を拡大し、発生しうる健康障害を予防することに効果があったと考えられる。地元で社会福祉等を担当するスタッフの知識、技術を向上させ、地域研究機関ならびに群馬大学の健康増進に関する啓蒙活動をわかりやすい形でアピールできたと考えられる。

 さらに、この支援事業を北関東甲信越ペインクリニック学会において発表し、事業内容と成果を報告することができた。

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