平成19年度地域貢献事業
医学系研究科 小児アレルギー性疾患疫学調査

平成19年度地域貢献事業

担当者 : 医学系研究科(公衆衛生学)小山洋 教授

事業概要

群馬県における様々な医療・保健領域の課題に対して対策を考える際、県全体における健康問題の広がりや県内における保健・医療施設の分布を同時に捉え検討していく必要があります。また、県民の理解を得ながら検討を進めていくためには、問題点を地域住民とともに共有することがその前提となります。この地域貢献事業では、平成16年度に群馬県保健予防課とともに行った小児アレルギー疾患に関する疫学調査の結果を地図データ上に載せる事から開始し、引き続き様々な健康情報や県内医療施設等の情報を地図データ(GIS)上に載せ、県民に対し、より具体的にわかりやすく表示することを目指しています。

事業実施等

平成19年度は、現在、県医務課を中心に計画案を作成している群馬県医療費適正化計画における拠点病院の分布を地図データ上に示すことにより、医療計画作成のための基礎資料として活用することを検討しました。図1には、小児科と産科を標榜する病院の県内分布を示してあります。図2はこの病院分布の情報データに人口分布のデータを重ねたものです。このように見ていくことで、県内の人口に対し、どの地域で医療施設が不足しているかをわかりやすく表示することが可能です。図3では、小児アレルギー疾患疫学調査の結果を示しました。図1や2と比較することにより定期的な通院が必要な患児に対して専門的な医療機関が十分整備されているかどうかを検討することができます。

病院
群馬県における医療機関及び人口分布図

期待される成果

小児アレルギー疾患疫学調査

地図データ(GIS)に一旦取り込んだ情報は、その後様々な情報との関連を地図上で検討することが可能となります。データを蓄積すればするほど多角的にみていくことができます。3年に1度実施されている患者調査の結果や病院・医院情報、地域がん登録情報などを地図上に取り入れ、解析を行うとともに、群馬県地域保健学会や公開セミナーの場などを通じて、地図データとして群馬県の医療の現状を県民へ提示していく予定です。例えば、県とともに本学か進めている重粒子治療の対象となるがん患者の地理的分布解析等、様々な情報を重ね合わせることによって多方面での応用が考えられます。広く県民の理解を得ながら具体的な社会ニーズを把握することによって、地域住民本位の医療体制の構築が進められていくことが期待されます。